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人狼ノベライズ4

裁判官 カーマイン は村人達の手により処刑された。

…犠牲者がいない。今日は休肝日だったのだろうか。

占候補:ダブディ、クレア
不明:セバスチャン、ロッテンマイヤー、ジョセフィン(白黒判定割れ)、
   フニクリ、ジュリエット
墓地:クラウス、プシケ、ドーハン、カーマイン

4日目 22:00 酒場にて

「「「これは…」」」

いつも陰鬱な表情で集会に顔を出す皆も、今日ばかりは
困惑と期待の色が大きく見えた。
無理もないとは思う、私だって驚きの方が大きいのだから。

「もしかして、狩人がいま私達の中に生きているんじゃない? で、護衛に成功した」
「考えられるのはそれでしょうね。さておき、占い師のお言葉を聞きましょうか」

ジョセフィンの問いかけに淡々と答えるジュリエット。
こんな時でも感情に起伏のない幼馴染に苦笑いを覚えながら、
皆が囲むテーブルの両脇に立つ占い師たちに意識を向けた。

二人は互いに軽く目配せを交わしていた。
こうして簡単なコミュニケーションだけでも意思疎通のできる私達が、
人と狼として殺し合いをしているなんて、と思わずにはいられない。
今までもずっと、村は平和だったし村人達もうまくやってきていたのだ。
特に大きな諍いもなかった、人が死ぬなんてことはもっての他だった。

(毎日思う、いまだに信じられないって)

正直な所だ。
私は、狼が望むのなら共存したっていいと思っている。
人さえ食べないのであれば、狼だってこうして普通に暮らしていられるはずなのだ。
こんなことを言うと、皆にはだまされていると文句を言われるだろうけど。

「では、私から発表しよう。残念だがクレアは狼だったよ」

肩を落とし、ため息をついて宣言したダブディ。
顰められた眉はいかにも沈痛そうで、落胆が浮かぶようだった。

「そうですか。私の占い先はセバスチャンさんで、人間でした」

そう言われるのは解っていた、と言わんばかりの態度で
クレアが自分の結果を告げた。
これで昨日のジュリエットの言葉通り、ダブディは仕事を終えたことになる。
ダブディが真の占い師なら、狼はクレアとジョセフィンで全て判明しているからだ。

「ええと…。ダブディさんはお仕事終了、でいいんだよね?
 ダブディさんが真なら狼はクレアとジョセフィン、狂人が霊能者」

念のため、自分の考えが合っているかどうかを確認してみる。
助けを求めるようにジュリエットに視線を向けると、気付いたらしい彼女が
軽く頷くのが見えた。

「ええ、合っているわよ。フニクリにしてはよくできたわね。
 ついでに言えば、クレアが真なら狼はロッテンマイヤーさん、フニクリ、私の中に
 1匹が残っている計算になるわ」

「そうね、そして今日、もし狩人さんが狼からの護衛に成功したのなら。
 占い師を護衛して成功していたのなら、私達が生きるための道筋が見えてくるわ。
 そうであれば、名乗り出て欲しいものね」

突然のジョセフィンからの提案に、私の頭の中では「?」が渦巻いていた。
狩人は自分の身を守ることはできない、狩人とて人間なのだから
狙われてしまえば休んでいる所を襲われるなりして、死んでしまう。
だからこそ隠しているのに、名乗り出てくれというのは…。

「ジョセフィン、それは…」

思わず止めようと声を上げかけた時、私の隣にいたセバスチャンが
テーブルに両手をついて立ち上がった。

「ええ、名乗りましょう。実は私が狩人だったのですよ。
 本日はクレア様を護衛しておりました、そして成功しております。
 深夜の4時前頃でしょうか、狼の襲撃がありましたので、撃退いたしました」

がたん、と言う音と共に、私とジュリエットを除いて皆が一斉に立ち上がった。

「ヒューッ、やってくれるわねセバスチャン。でも、これで確定したわね」

器用に口笛を鳴らすジョセフィンに、セバスチャンも頷きを返した。

「ええ。対抗のダブディ殿が『狼だ』と述べたクレア殿は人間でした。
 つまり、クレア殿は狂人でもなく本物の占い師ということになります。
 ですので、ジョセフィン殿も人間です」

「そんなバカな…」

今までの沈痛そうな表情がウソのように、慌てふためくダブディ。
テーブルに置かれた握り拳は震えており、その膝と連動しているかのようだった。
念のため、と警戒したセバスチャン、クレア、ジョセフィンが
素早くダブディを麻縄で後ろでに縛り始めた。
セバスチャンの持ち物で、生物の身体を弛緩させて動けなくする薬品を
ダブディに使ったようだった。

ついさっきまで、村の仲間だと思えていたこの人が
今は急に得体の知れない何かのように思えてきて、私は恐怖を感じた。

「後は私と、ロッテンマイヤーさんと、フニクリだわ。
 私はロッテンマイヤーさんだと思っているけどね、狼。
 フニクリじゃちょっと、頭が足りなさ過ぎるわ」

そんな私の様子を察したわけではないだろうけど、幼馴染の
軽口にあっというまに心が少し軽くなるような思いがした。
こんなに気分がコロコロ変わるだなんて、町にある高速上下動の遊具みたいだな、と思った。

「な、何よ!私だって狼候補が後3人ってことぐらいはわかるわよ。
 …じゃあ、今日は占い先の希望を挙げる必要はないのかな?
 投票はダブディさんだし、占い先は真占い師のクレアさんの自由がいいのでしょう?」

(失礼な幼馴染だ!)

得体の知れない狼が1人解ったことで、事態が目に見えて解決の方向に進んだ。
そのせいか、このときの私は確かに「油断」していたのだ。
いま、私達は明日をも知れない身であることは何も変わっていなかったのに…。

そう。
この日の私を、私は例えようもないほど後悔することになるのだった―――。
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